非正規・フリーターから正社員へ|タクシー運転手への転職はあり?

アルバイトや派遣などの非正規雇用が長く、「そろそろ正社員になりたい」と考えている人にとって、タクシー運転手は転職先の候補になります。

タクシー業界には、正社員経験やタクシー経験を必須とせず、フリーターや異業種からの未経験者を正社員として採用している会社があるからです。

ただし、「正社員になれるならどこでもいい」と考えて決める仕事ではありません。

タクシーは会社によって給与体系や勤務形態が大きく異なります。非正規から生活を安定させることが目的なら、「正社員採用」だけでなく、入社直後の給与、二種免許取得中の収入、乗務開始後の給与体系まで確認して選ぶことが重要です。

フリーターから正社員を目指せるタクシー会社は実際にある

タクシー会社の採用では、正社員として乗務員を募集しながら、未経験者を対象にしている求人があります。

厚生労働省の職業情報では、タクシー運転手になるために学歴や経験は問われないとされています。

実際の採用ページでも、「フリーター歓迎」「アルバイトやパートから正社員を希望する人」を募集対象として明記する会社があります。

また、学歴・職歴を問わず、タクシー未経験者を正社員として募集する会社もあります。

そのため、

「正社員経験がない」

「アルバイト歴が長い」

「派遣や契約社員を転々としてきた」

という理由だけで、タクシー転職を候補から外す必要はありません。

タクシーは過去の雇用形態より入社後に覚える仕事が多い

非正規から正社員を目指すときに壁になりやすいのが、「正社員として何をしてきたか」「何年の実務経験があるか」です。

経験者採用が中心の職種では、アルバイト経験があっても正社員としての実務経験を求められることがあります。

タクシー運転手は少し事情が異なります。

厚生労働省の職業情報では、入職前の実務経験を「特に必要ない」と考える割合が56.5%となっています。

実際のタクシー会社でも、入社者の多くが業界未経験としている会社があります。

仕事に必要な運転、接客、地理、営業方法などを入社後の研修で覚えていく仕組みを設けている会社もあります。

つまり、以前どの雇用形態で働いていたかだけでなく、

「安全に運転できるか」

「接客ができるか」

「決められた勤務を継続できるか」

といった、これからの働き方を見てもらえる求人を探しやすい職種です。

二種免許がなくても正社員採用へ応募できる会社がある

タクシーに乗務するには普通自動車第二種免許が必要です。

しかし、応募時点から二種免許を持っていなければならない会社ばかりではありません。

普通自動車第一種免許の保有者を採用し、入社後に二種免許を取得する養成制度を設けている会社があります。

二種免許の取得費用を会社が負担したり、自動車学校へ通っている期間にも給与を支給したりする会社もあります。

これは、非正規から正社員を目指す人にとって重要です。

「正社員になるために、まず自費で資格を取らなければならない」とは限らないからです。

普通免許を持っているなら、最初に二種免許を取得するのではなく、「未経験可・二種免許取得支援あり」の正社員求人を探す方法があります。

「正社員になれる」と「毎月の収入が一定」は同じではない

非正規から正社員を目指す場合、ここは特に注意したいところです。

タクシー会社に正社員として入社しても、毎月まったく同じ給与になるとは限りません。

タクシー会社では、基本給などに加えて売上に応じた歩合給が加わる給与体系が採用されることがあります。

売上が伸びれば収入が増える一方、乗務を始めたばかりの時期は「本当に稼げるのか」と不安になりやすい部分です。

そのため、未経験者向けに一定期間の給与保証を設けている会社があります。

たとえば、

・研修期間中は日給を支給する
・乗務開始後の数か月は一定額を保証する
・基本給に歩合給を加える

など、会社によって仕組みが違います。

「今より正社員の方が安定するはず」と雇用形態だけで判断せず、入社から半年程度の収入がどうなるのかを求人票で確認した方がよいでしょう。

社会保険や福利厚生も会社ごとに確認する

正社員になりたい理由が、

「将来が不安だから」

「社会保険のある仕事に就きたいから」

「アルバイト生活から抜けたいから」

という場合は、仕事内容だけでなく待遇も重要です。

実際のタクシードライバー正社員求人には、健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険などの社会保険を明記している会社があります。

有給休暇や健康診断、各種福利厚生などを設けている会社もあります。

ただし、待遇は会社によって異なります。

求人を見るときは「正社員」という文字だけを見るのではなく、

・社会保険
・給与体系
・賞与や臨時給
・退職金制度
・給与保証
・研修中の給与

まで見ておくと、非正規時代から何が変わるのかを比較しやすくなります。

求人そのものが見つけやすいこともメリット

正社員になりたくても、応募できる求人が少なければ転職は進みません。

厚生労働省の職業情報に掲載されている令和7年度のハローワーク求人統計では、タクシー運転手の全国有効求人倍率は6.91となっています。

有効求人倍率が高いから採用されやすいと単純に決めることはできません。

地域によって求人状況は違いますし、運転免許の条件や健康状態など各社の採用基準もあります。

それでも、現在も全国で未経験者向けの正社員求人が実際に募集されています。

1社だけに絞らず複数の会社を比較できる点は、正社員への入口を探している人には重要です。

非正規から転職するなら勤務形態も確認する

タクシー運転手は、一般的な会社員と勤務時間がかなり違う場合があります。

昼間だけ働く日勤、夜を中心に働く夜勤のほか、朝から翌朝近くまで勤務して翌日を明け休みにする「隔日勤務」を採用する会社もあります。

アルバイト時代に短時間勤務や自由なシフトに慣れていると、正社員になったあと勤務リズムが大きく変わる可能性があります。

反対に、隔日勤務が合う人なら、出勤日と休みの取り方が一般的な週5日勤務とは違うことをメリットに感じる場合もあります。

重要なのは、「正社員になれるか」だけで決めないことです。

正社員として何年も続けることが目的なら、自分が無理なく続けられる勤務形態がある会社を選ぶ必要があります。

タクシー転職が合いやすい人

非正規・フリーターから正社員を目指す人の中でも、タクシーを検討しやすいのは、

・普通免許を持っている
・車の運転に大きな抵抗がない
・正社員として働きたい
・これまでの職歴を活かせる仕事が見つからない
・未経験から仕事を覚えることに抵抗がない
・接客にもある程度対応できる

という人です。

反対に、「毎月必ず同じ給与がほしい」「長時間の運転が苦手」「人を乗せて運転することに強い不安がある」という場合は、タクシー以外の正社員求人も含めて比較した方がよいでしょう。

タクシーは「正社員になりやすそうだから選ぶ仕事」ではなく、「これから正社員として続けられる仕事か」で判断する必要があります。

非正規から正社員を目指すなら最初に3つ確認する

タクシー転職を考えるなら、まず求人サイトなどで正社員のタクシードライバー求人を2~3社開いてみてください。

最初に見るのは次の3点です。

1つ目は「未経験者を正社員として採用しているか」。

2つ目は「二種免許取得費用と研修中の給与を会社がどう扱っているか」。

3つ目は「乗務開始後の基本給・歩合給・給与保証がどうなっているか」です。

この3つを比較すれば、「正社員になれる求人」なのかだけでなく、「非正規から収入を途切れさせずに移れる会社なのか」まで見えてきます。

アルバイトや派遣の期間が長くても、それだけで正社員を諦める必要はありません。

これまでの職歴をそのまま評価してくれる会社が見つかりにくいなら、未経験者を正社員として育てる前提のタクシー会社を比較してみるのは、一つの選択肢です。

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資格がないなら、未経験から正社員になる条件を確認します。
→ 資格なし・未経験でも正社員に転職できる?タクシー運転手という選択

応募できそうなら、会社選びへ進みます。
→ タクシー会社はどう選ぶ?未経験者が比較したい条件

出典

厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)|タクシー運転手
新日本交通株式会社|募集要項
国際自動車株式会社|タクシードライバー 募集要項
つばめタクシーグループ|未経験の方へ
大東京自動車株式会社|採用情報