未経験からタクシー転職を考える人へ|免許・面接・採用条件の確認ガイド

タクシー運転手に興味はあるものの、

「二種免許を持っていない」
「AT限定免許しかない」
「面接で何を聞かれるのか分からない」
「昔の交通違反が採用に影響しないか心配」
「健康診断で落ちることはあるのか」

といった理由で応募を迷っている人もいるでしょう。

未経験からタクシー運転手になる場合、最初から普通自動車第二種免許を持っている必要がない会社があります。

厚生労働省の職業情報でも、第一種免許の保有者を採用し、第二種免許取得のための養成を行う会社があるとされています。

ただし、「未経験歓迎」と書いてあれば誰でも同じ条件で入社できるわけではありません。

普通免許を取得してからの期間、第二種免許取得支援の条件、面接、交通違反歴、健康状態など、採用前に確認される項目があります。

未経験から応募するなら、免許から順番に自分の条件を確認していきましょう。

二種免許を持っていなくても応募できる会社はある

タクシー運転手として乗務するには、普通自動車第二種免許が必要です。

しかし、「第二種免許を持ってからタクシー会社へ応募する」という順番だけではありません。

普通自動車第一種免許を持つ人を採用し、会社の制度を使って第二種免許を取得させるタクシー会社があります。

実際に現在の募集でも、普通第一種免許だけを持つ未経験者を採用対象とし、第二種免許取得費用を会社が負担する会社があります。

そのため、

普通免許はある
タクシー経験はない
第二種免許もない

という状態なら、自費で第二種免許を取得する前に、取得支援のある会社を探す方法があります。

まず「二種免許がない状態から本当に応募できるのか」を確認したい人はこちらです。

→二種免許なしでもタクシー運転手に転職できる?

二種免許取得支援は「無料」の言葉だけで決めない

未経験者向けの求人では、「二種免許取得費用会社負担」「二種免許取得支援あり」といった条件を見かけます。

未経験から入る人にとって大きなメリットですが、会社ごとに制度の内容は同じではありません。

確認したいのは、

誰が教習費用を負担するのか
免許取得中にも給与が支給されるか
取得期間中の雇用形態は何か
一定期間働く条件があるか

です。

たとえば、第二種免許取得費用を会社がいったん負担しても、一定期間より前に退職すると返還が必要になる会社があります。

一方、一定の勤続期間を超えると返還不要になる制度を採用している会社もあります。

「会社負担=いつ辞めても完全無料」とは限りません。

取得支援そのものの仕組みを先に知りたい人はこちらです。

→タクシー会社の二種免許取得支援とは?費用と条件を確認

特に、早期退職した場合の費用が気になる人は、返還条件まで確認してください。

→二種免許を会社負担で取ると退職時に返還が必要?

AT限定免許しかなくても最初から諦めなくていい

現在持っている普通免許がAT限定で、「タクシー運転手にはなれないのでは」と思っている人もいるでしょう。

AT限定の普通第一種免許を応募対象としているタクシー会社はあります。

日本交通の現在の募集でも普通第一種免許取得1年以上を条件とし、AT限定を応募可能としています。

豊川タクシーなどでも、普通自動車免許のAT限定を応募資格として認めています。

ただし、会社の保有車両や免許取得制度によって条件が違う可能性があります。

「AT限定だから無理」と自分で判断せず、応募予定の会社の条件を確認してください。

→AT限定免許でもタクシー運転手になれる?

免許条件を満たしたら、次は面接で何を見られるか

未経験者の場合、「タクシー経験がないことを面接で不利に見られるのでは」と心配になるかもしれません。

しかし、未経験者を前提に採用している会社では、タクシー経験そのものを必須としていません。

日本交通では、採用面接について経験の有無にかかわらず人柄や意欲を見ると案内しています。

別の日本交通グループの募集でも、学歴・職歴より人柄を重視するとしています。

だからといって、何も準備せずに面接へ行けばよいわけではありません。

たとえば、

なぜタクシー運転手になりたいのか
これまでどのような仕事をしてきたのか
なぜ前職を辞めたのか
安全運転をどう考えているか
接客を仕事として受け入れられるか

といったことは説明できるようにしておいた方がよいでしょう。

面接で聞かれやすいことから準備したい人はこちらです。

→タクシー会社の面接では何を聞かれる?未経験者の面接対策

「未経験歓迎」でも面接で落ちることはある

未経験歓迎は、「応募すれば必ず採用される」という意味ではありません。

タクシーは乗客を乗せて公道を走る仕事です。

そのため会社は、未経験かどうかだけでなく、安全に仕事を任せられる人かを見る必要があります。

たとえば、

応募条件となる免許を満たしていない
求人条件と希望する働き方が合っていない
安全運転への意識に不安がある
仕事を続ける意思が伝わらない
健康面など乗務に関わる確認が必要になる

といった場合には、採用に至らないことがあります。

「経験がないから落とされる」と決めつけるより、自分が応募条件を満たしているかを一つずつ確認する方が重要です。

面接前に採用条件を整理したい人はこちらです。

→タクシー会社の面接で落ちる理由は?採用前に確認したいこと

交通違反歴があるなら、内容と現在の免許状態を確認する

過去にスピード違反や駐車違反などがあり、「タクシー会社には採用されないのでは」と心配する人もいます。

交通違反歴がある場合は、一律に考えない方がよいでしょう。

違反の内容、時期、回数、現在の累積点数、免許停止や取消しの有無などによって状況が異なるからです。

タクシー会社にとって安全運転は重要な採用・乗務条件です。

そのため、交通違反歴について確認される可能性を考え、履歴を隠すのではなく、現在の免許状態を把握したうえで応募先へ確認する方がよいでしょう。

「昔違反したことがある」というだけで自分から候補を外す前に、どのような場合に注意が必要なのかを確認してください。

→交通違反歴があってもタクシー運転手になれる?

採用前の健康診断も「病気がある=不採用」ではない

タクシー会社によっては、選考過程で健康診断があります。

日本交通でも、面接後に健康診断を実施しています。

これはタクシーが事業用自動車であり、乗客を乗せて長時間運転する仕事だからです。

国土交通省も、事業用自動車の運転者について、事業者が定期健康診断などを通じて健康状態を把握し、必要に応じて医師の意見を踏まえて乗務の可否や勤務上の措置を判断する仕組みを示しています。

そのため、

血圧が高い
通院している
過去に病気をした
持病がある

というだけで、自分で「タクシーにはなれない」と決める必要はありません。

一方、安全運転に影響する可能性がある状態なら、医師の判断や会社側の確認が必要になる場合があります。

健康診断で何を確認されるのかが気になる人はこちらです。

→タクシー転職の健康診断では何を見る?採用への影響を確認

未経験者は「採用されるか」だけでなく入社までの条件を見る

未経験からタクシー転職を考えると、

「二種免許なしでも採ってもらえるか」
「面接に受かるか」

に目が向きやすくなります。

しかし、本当に確認したいのは採用通知をもらうところまでではありません。

たとえば二種免許を持っていない人の場合、

応募
↓
面接
↓
健康診断
↓
採用
↓
第二種免許取得
↓
新人研修
↓
乗務開始

という流れになる会社があります。

さらに会社によっては、第二種免許取得中は契約社員で、取得後に正社員になる場合もあります。

免許取得中の給与も違います。

未経験者ほど、求人の「正社員」「二種免許会社負担」だけを見るのではなく、

いつから正社員なのか
免許取得中はいくら支給されるのか
免許取得費用に返還条件はあるのか
乗務開始までどの程度研修があるのか

まで確認してください。

まず自分の免許証を確認してから求人を見る

未経験でタクシー転職を考えているなら、最初にやることは難しくありません。

まず現在の運転免許証を確認します。

普通免許を持っているか。
AT限定か。
いつ取得したか。
現在の免許状態に問題がないか。

ここが分かれば、応募できる求人をかなり絞れます。

第二種免許の受験資格は原則として21歳以上かつ普通免許などの保有期間が通算3年以上ですが、一定の教習を修了することで19歳以上かつ保有1年以上まで引き下げる特例があります。

実際のタクシー会社でも、普通免許取得1年以上から応募できる会社と、3年以上を条件にする会社があります。

「普通免許を持っているから大丈夫」とだけ判断せず、取得時期まで確認してください。

採用条件を満たせそうなら、次は会社ごとの差を比べる

ここまで確認して、

普通免許の条件を満たしている
第二種免許取得支援を利用できそう
面接・健康診断にも進めそう

となったら、次は会社選びです。

未経験者にとって特に確認したいのは、

第二種免許取得費用
費用の返還条件
研修期間
研修中の給与
入社時の雇用形態
給与保証

です。

同じ「未経験歓迎」の会社でも条件はかなり違います。

採用されやすそうな会社を探すだけではなく、未経験から無理なく乗務を始められる会社かを比較してください。

→タクシー会社はどう選ぶ?未経験者が比較したい条件

二種免許取得支援を中心に会社を比較したい場合はこちらです。

→二種免許取得支援があるタクシー会社の選び方

未経験だから心配なのではなく、分からない条件を先に確認すればいい

未経験からタクシーへ転職するときは、免許、面接、健康診断など、経験者にはない確認事項がいくつもあります。

しかし、一つずつ分ければ確認する順番は難しくありません。

まず普通免許の種類と取得時期を見る。

次に、第二種免許を持っていなくても応募できる会社を探す。

取得支援があるなら、費用だけでなく返還条件まで見る。

その後に、面接、交通違反歴、健康診断など、自分に関係する採用条件を確認します。

ここまで問題がなければ、ようやく会社ごとの給与や働き方を比較する段階です。

「未経験だから採用されるか分からない」とまとめて不安になるのではなく、自分がどの条件で引っかかる可能性があるのかを順番に確認してください。

その方が、自分が本当に応募できる会社を見つけやすくなります。

出典

厚生労働省|職業情報提供サイト(job tag) タクシー運転手

警察庁|第二種免許等の受験資格の見直しについて(令和4年5月13日)

国土交通省|事業用自動車の運転者の健康管理マニュアル

国土交通省|運転者に対する指導監督の概要

日本交通株式会社|募集要項

日本交通株式会社|採用までの流れ

名鉄東部交通株式会社|募集要項

梅田交通グループ|よくある質問