タクシーへ転職するとき、給料と同じくらい確認しておきたいのが働き方です。
「1日働いて1日休みと聞くけれど、本当に休みが多いのか」
「昼だけ働くことはできるのか」
「夜勤の方が稼げるのか」
「隔日勤務で睡眠不足にならないか」
「50代からでも、この勤務を続けられるのか」
タクシーには、昼勤・夜勤・隔日勤務など複数の勤務形態があります。
同じタクシー運転手でも、どの勤務を選ぶかによって、出勤時間、1回の勤務時間、休日の取り方、生活リズム、収入の作り方まで変わります。
そのため、「タクシーの仕事が自分に合うか」を考えるときは、仕事内容だけでなく「どの働き方なら続けられるか」まで見ることが重要です。
まず知っておきたいのが「隔日勤務」
タクシーの求人でよく出てくるのが隔日勤務です。
隔日勤務とは、朝などに出勤して翌日までまたぐ長い勤務を行い、その勤務が終わった日は「明け休み」になる働き方です。
現在の大手タクシー会社でも、月11回前後の隔日勤務を採用している例があります。
たとえば国際自動車では、隔日勤務を月11回、実働14時間30分として募集しています。
日本交通では、月11~13回乗務、1乗務15.5~18時間として募集しています。
一見すると「月11回しか出勤しないなら楽そう」と感じるかもしれません。
しかし、通常の日勤より1回の勤務が長くなります。
そのため隔日勤務は、
出勤回数を減らしたい
まとまった自由時間が欲しい
長い勤務にも対応できる
という人には合う可能性があります。
反対に、長時間運転そのものが苦手な人は慎重に考えた方がよいでしょう。
まず隔日勤務がどのような1日になるのかを知りたい人はこちらです。
隔日勤務が自分の体力や生活に合うかまで考えたい人はこちらです。
昼勤・夜勤・隔日勤務のどれを選ぶかで生活が変わる
タクシー会社によっては、隔日勤務だけでなく昼勤や夜勤を選べます。
昼勤は朝から夕方など昼間を中心に働く勤務です。
夜勤は夕方・夜から深夜・早朝を中心に働きます。
隔日勤務は、昼から夜までをまたいで長時間乗務し、その後に明け休みを取る形です。
たとえば国際自動車では、現在、
昼日勤:月22日乗務・実働7時間45分
夜日勤:月22日乗務・実働7時間45分
隔日勤:月11回乗務・実働14時間30分
という勤務を掲載しています。
つまり、「タクシー運転手=必ず翌朝まで働く」というわけではありません。
会社によって勤務制度が違うため、最初に自分が希望する働き方を決め、その勤務を募集している会社を探す方法もあります。
昼勤・夜勤・隔日勤務をまとめて比べたい人はこちらです。
昼に働くか夜に働くかは、収入だけで決めない
勤務形態を選ぶとき、「夜勤の方が稼げそう」という点が気になる人もいるでしょう。
一般に夜間は、飲食店からの帰宅、終電後の移動など、昼間とは異なるタクシー需要があります。
深夜時間帯には割増運賃もあります。
そのため、地域や会社によっては夜勤で売上を作りやすい場合があります。
ただし、夜勤が自分の生活に合うかは別問題です。
夜に働くことで、
家族と生活時間が合わなくなる
昼間に十分眠れない
年齢とともに夜勤がつらくなる
ということも考えられます。
反対に、夜型の生活に慣れている人なら夜勤が合う場合もあります。
収入と生活リズムの両方から比べたい人はこちらです。
夜間勤務を避けたい場合は、日勤だけで募集している会社があるかを先に確認してください。
「タクシーは休みが多い」は明け休みまで理解して判断する
タクシーの隔日勤務では、「月11~13回程度の出勤」といった求人があります。
そのため、一般的な週5日勤務と比べて「出勤日がかなり少ない」と感じるでしょう。
ここで知っておきたいのが「明け休み」です。
隔日勤務を終えた日は、次の勤務まで休息する日になります。
日本交通では、
出番=勤務日
明番=勤務日の明けの休日
公休=明番とは別の休日
と説明しています。
つまり、勤務が終わった日の「明け休み」と、通常の公休は別です。
カレンダーを見ると仕事へ行かない日が多くなるため、平日の自由時間を取りやすいことは隔日勤務の特徴です。
一方で、前日から長い勤務をした直後なので、明け休みのすべてを普通の休日と同じように使えるとは限りません。
「月の出勤回数が少ないから楽」と数字だけで判断しない方がよいでしょう。
休みの仕組みから確認したい人はこちらです。
土日休みや連休を重視するならシフトを確認する
これまで会社員として土日休みだった人は、タクシーへ転職した後も同じように休めるのか気になるでしょう。
タクシーはシフト勤務を採用している会社が多いため、毎週必ず土日が休みになるとは限りません。
一方、事前にシフトが決まる会社や、有給休暇などを組み合わせて連休を取れる会社もあります。
隔日勤務の場合は、明け休みと公休の並び方によってまとまった自由時間ができることもあります。
ただし、
毎週土日を必ず休みたい
家族と休日を合わせたい
特定の曜日に予定がある
という人は、応募前に休日の決め方を確認した方がよいでしょう。
隔日勤務で特に確認したいのが睡眠
隔日勤務は自由時間を作りやすい一方、通常の日勤とは睡眠の取り方が変わります。
勤務中には休憩・仮眠時間を取ります。
日本交通では1乗務15.5~18時間の間に3時間程度の休憩を設けています。
また、タクシー運転者には厚生労働省の「改善基準告示」があり、2024年4月から現在の基準が適用されています。
日勤の場合は、1日の拘束時間が原則13時間以内、最大15時間です。
隔日勤務では、2暦日の拘束時間は22時間以内で、2回の隔日勤務を平均して1回21時間以内とされています。
さらに勤務終了後の休息期間についても基準があります。
ただし、制度上休息時間が確保されていることと、自分がその生活リズムに慣れられることは別です。
夜間に眠くなりやすい人や、勤務後に睡眠リズムを戻しにくい人は、隔日勤務が合うかを慎重に考える必要があります。
40代・50代なら「今できる」より何年続けられるかを見る
タクシー運転手の全国平均年齢は56.8歳です。
40代・50代から転職すること自体は珍しい仕事ではありません。
しかし、年齢が上がるほど、「採用されるか」だけではなく「この勤務を何年続けられるか」を考える必要があります。
たとえば50代から転職するなら、
隔日勤務を続けられそうか
夜勤が負担にならないか
将来は日勤へ変更できるか
長時間座って運転できるか
休憩を取りやすい勤務か
まで見ておくとよいでしょう。
今は隔日勤務ができても、60代になったら日勤へ変えたいと考える可能性もあります。
会社を選ぶ段階で、勤務形態を途中で変更できるか確認しておく方法もあります。
年齢と体力から考えたい人はこちらです。
自分に合う勤務は「何を優先するか」で変わる
どの勤務形態が一番よいかは、全員同じではありません。
たとえば、
| 優先したいこと | 最初に確認したい勤務 |
|---|---|
| 昼間だけ働きたい | 昼勤・日勤 |
| 夜勤を避けたい | 日勤 |
| 出勤回数を減らしたい | 隔日勤務 |
| まとまった自由時間が欲しい | 隔日勤務 |
| 夜型で夜間の需要も狙いたい | 夜勤 |
| 長時間勤務を避けたい | 昼勤・夜勤 |
| 土日に休みたい | 勤務形態より会社のシフト制度を確認 |
| 50代以降の体力が心配 | 日勤を含めて比較 |
「隔日勤務が一般的だから隔日勤務を選ぶ」という必要はありません。
自分が転職で実現したい生活から、逆算して勤務形態を選んだ方がよいでしょう。
求人を見るときは勤務時間だけでなく5つを確認する
求人票で「隔日勤務」「日勤」と書かれていても、それだけでは実際の生活は分かりません。
確認したいのは、
1回の実働時間
休憩時間
月の乗務回数
出庫・帰庫時間
休日・シフトの決め方
です。
特に隔日勤務の場合は、「月11回勤務」という数字だけを見るのではなく、1回何時間働くのかまで確認してください。
反対に日勤なら、月の出勤日数が多くなります。
自分の希望を、
「休みが多い方がいい」
ではなく、
「1回の勤務は短い方がいい」
「出勤回数を減らしたい」
「毎晩自宅で眠りたい」
「平日の自由時間が欲しい」
まで具体化すると、求人を比較しやすくなります。
働き方が決まったら、給料条件も同じ勤務形態で比べる
勤務形態を決めたら、次は給料です。
ここで注意したいのは、違う勤務形態の給与をそのまま比較しないことです。
たとえば、
隔日勤務の年収例
夜勤の月収例
昼勤の基本給
を並べても、自分が実際に受け取れる収入は分かりません。
自分が選ぶ勤務形態に条件をそろえて、給与保証、歩合給、平均年収などを確認してください。
給料の見方から確認したい人はこちらです。
→タクシー転職の給料ガイド|歩合・給与保証・年収・求人票の見方
タクシー会社ごとの勤務条件まで比較する段階ならこちらです。
タクシーへの転職は「働く日数」ではなく生活全体で判断する
タクシーの働き方は、一般的な朝から夕方までの週5日勤務とはかなり違います。
特に隔日勤務では、1回の勤務は長い一方、明け休みがあり、月の出勤回数は少なくなります。
昼勤なら一般的な仕事に近い生活を作りやすく、夜勤なら夜間を中心に働く生活になります。
どれが楽か、どれが得かだけでは決められません。
まず、
何時に働きたいか
1回何時間なら働けるか
夜勤に対応できるか
休日をいつ取りたいか
睡眠時間を確保できるか
を考えてください。
その条件に合う勤務形態を決めてから会社を探す。
タクシーへ転職して生活リズムで後悔しないためには、この順番で考えるのが分かりやすいでしょう。
出典
厚生労働省|職業情報提供サイト(job tag) タクシー運転手
厚生労働省|ハイヤー・タクシー運転者の改善基準告示
日本交通株式会社|募集要項
日本交通株式会社|一日の流れ
国際自動車株式会社|募集要項・選考フロー
